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女だから言えること | 引きこもり、精神病からの生還

太ったおじさんみたいなおばあさんの皮肉とメロドラマに満ちた遺言。

精神病(うつ病)が、なかなか治らない人は甲状腺機能を調べてみよう

精神病闘病記

■精神科で甲状腺の機能が低いことがわかった

 今思えば、35歳くらいから急に髪の毛が大量に抜け始めましたことが、そのサインの始まりだったように思います。それまで剛毛で量も多かった髪の毛が急に老人のように薄くなり、さらには細くなってしまったのです。美容院で「老化のせいですかね?」と聞いたところ、「んー、でも老化にしてはちょっと早いかなー。」と言われました。その時期は、1日3回、10錠以上の薬を飲んでいましたし、大量服薬を繰り返していたこともあって、昇圧剤を飲まないと上が50、下が30という血圧だったり、しょっちゅう気を失ったりしていたので、そういった症状の一環だと、あまり気にしてはいませんでした。

 

blog.lalamiamor.net

 

 以前、この記事で書きましたが、私は、毎年、冬になると何ヶ月も寝込んでしまいます。体がどうにもこうにも動かないのです。そのことを当時の精神科の担当医に話すと「甲状腺機能に問題があるかもしれないので、検査してみましょう。」と、言われました。そして血液検査をした結果、甲状腺機能の値が少しだけ低いことが分かりました。少し低いだけなので、1ヶ月に1度検査をして低い値が続くようなら、甲状腺機能を高める薬を飲みましょうという話におさまりました。

 

■今思えば思い当たるふしが

 インターネットで調べてみると、 甲状腺機能が低いと「精神機能が低下し、眠気、記憶障害、抑うつ、無気力になる。」とのこと。このことを、今の担当医に話すと、「甲状腺機能が低いからうつになるというのもあるけど、うつ病の人の血液を調べてみると、総じて甲状腺の値が低いから、因果関係というよりも、相関関係があるのではないかと思う。」とのこと。

 

 そのように言われて、甲状腺機能低下症について調べてみると、

・体毛が抜ける。私の場合、頭髪が老人のように薄くなりました。

・(皮膚が乾燥して)体がかゆくなる。

・寒がりになる。

・やる気がなくなる。

・すぐに眠くなる。

・記憶力の低下。

 など、思い当たるふししかないのです。

 

■ついでに腫瘤も見つかる

 さらに甲状腺機能低下症は女性に多い(男女比1対10以上)とのこと。あまりにも、当てはまる項目が多いので、夫が心配して私を甲状腺の専門医に連れていきました。すると、甲状腺が少し大きい(腫れている?)ということと、大きさ5ミリと8ミリの腫瘤(しゅりゅう)があることが分かりました。腫瘤が腫瘍(しゅよう)なのかどうか、少し心配になったのですが、「腫瘤は10ミリ未満は経過観察です。」と言われ、3ヶ月後に再検査に来るよう言われました。

 

■セロクエル(クエチアピン)が甲状腺に影響?

 私は病院にかかる時は必ず「お薬手帳(服薬履歴のシールを張ったもの)」を持参して医師に見せるのですが、甲状腺の専門医にお薬手帳を見せたところ、「セロクエル」が甲状腺機能の低下に何らかの関与があるかもしれないとのこと。それを担当の精神科医に伝えたところ、セロクエルを減薬することになりました。まだ、減薬後に甲状腺の数値を検査していないので、減薬したことで甲状腺機能にどのような影響がでるのか分かっていませんが、セロクエルと甲状腺には何らかの関係があるかもしれないということで、参考までに書いておきます。

 

■甲状腺機能の病気は他の病気と誤解されることも

 甲状腺ホルモンは代謝に関係するホルモンらしく、内臓や脳の働きに影響しているため、症状によっては腎臓、肝臓、心臓の病気や、(産後)うつ病、更年期障害、認知症と誤解されることもあるそうです。

 私の場合は腫瘤が見つかったので専門医で経過観察しますが、うつ病で回復がみられない場合、甲状腺機能の検査をしてみるのもよいかもしれません。精神科でも血液検査で簡単に検査できるので、担当医に一声かけてみてはいかがでしょうか。

銀行の住宅ローンが怖い。年収の10倍の借金ができてしまう恐怖

エッセイ

 私と同じく精神病を患う洋子。彼女の病状も一進一退で、働けるときは週3~4回1日4~5時間のアルバイトに出ていましたが、最近は更年期障害のような症状も出て、また働けなくなってしまっています。

 

 洋子は結婚しているのですが、夫は高卒で給料は300万円台。手取り18万円強で夏と冬にボーナスが30万円程度(だったかな?間違ってたらごめんなさい。)出るそうです。

 

 洋子は地方の小さな町から仕事を求めて関東に引っ越してきた根っからの田舎者。そして、親も地方の片田舎で小さな賃貸暮らしで一生を終えた質素な生活の家系。ピアノやバレエにあこがれるようなどこにでもいる女の子でしたが、片親で家が貧しく、ピアノを習うことなんて夢のまた夢で、貧乏な親に気を使って「ピアノを弾いてみたい。」と、口にすることすらできなかったそうです。

 

 それとは逆に、夫の武はそこそこの規模の会社のそこそこの地位の父親と、定年まで銀行の窓口の仕事を続けた母親の元で育ちました。武は子供の頃からピアノ、スケート、水泳、習字など、さまざまな習い事をさせてもらい、中学、高校もテニスに夢中で、スポーツ推薦で進学したほどでした。しかも、中学、高校と私立。

 

 洋子と武の生活観は全く違っていました。

 

 持ち物に高価なものはほとんどなく、しかも持ち物自体が少ないのが洋子です。一人暮らしの部屋に遊びに行った際には、2Kの風呂なしの部屋に、三段ボックスを横に寝かした上にテレビが置いてあるのと、台所に冷蔵庫がある以外は何も部屋にありませんでした。押し入れが1間半あり、その中に荷物のほとんどが入るので表に荷物が出ないとのことでした。洗濯物を干すためのヒモが張ってあるのが印象的な部屋でした。

 

 逆に収入が多くないのに高価なものを欲しがるのが武でした。洋子と暮らすために2LDKのマンションに引っ越してきた際も、洋子が収納家具や台所用品や布団を持ってきたのに対して、武は全自動の麻雀卓やスノーボード、テニス用品などを持ってきて、あの時は武の生活感のなさにちょっとおどろいたと洋子は言っていました。

 

 武は「格好の良い(持ち)家と車と犬、そして子供」を持つのが夢です。ですが、洋子は一人暮らしが長かったこともあり現実的です。年収300万円台で、しかも自分が病気で働けない状態で、それらを手に入れることは不可能だと分かっていました。武は自分の両親がしていたような家も車も収入もある生活になるのが当たり前、自分の父親がそうだったように年を追うごとに年収や地位は上がっていくもの、自分もきっとそうなるだろうと、漠然と刷り込まれていました。洋子は、高卒で仕事から帰ったら寝るまでアニメを見ている夫の収入や地位が上がるとは到底思えず、その感覚のズレで、もやもやしていました。

 

 さらに悪いことに、高卒の夫は職が長く続いたことがなく、現在の会社もまだ3年目。そのうえ、過去にキャッシングで借りたお金を踏み倒して強制解約されたという過去をもち信用情報機関のブラックリストに載っていることは間違いない人物。実際に審査が甘いことで有名なクレジットカードに申し込んだところ、審査に落ちたとのこと。(審査に落ちたのは5年以上前なので履歴は消えているかもな状態。)

 

 洋子は夫が夢見ているもの全てが手に入らないであろう現実が、あまりに不憫で、さらに自分が病気で経済的に足をひっぱっているという後ろめたさもあり、駅前のタワーマンションのモデルルームを見に行こうと夫を誘いました。おしゃれで都会的なマンションの内装を見ることで少しだけ夫に夢を見させてあげようと思ったのです。ブラックリスターだし、勤続3年だし、年収300万円台だし、買えるわけはないと、全くの冷やかしで遊びに行ったのです。

 

 モデルルームに行くと、お茶や茶菓子が頻繁に出てきて、5~6時間拘束されて、日常会話を織り交ぜながら、夫婦の経済状態や、夫の勤務状態などの聞き取りをされたそう。冷やかしで来たつもりだったのに、上記の夫の年収や勤務状態を話しても営業が帰してくれない、おかしいな、と洋子はすこし不安になりました。

 

 逆に武は夢のマイホーム、しかも駅前のタワーマンションということでテンションが上がって、営業マンに言われるままに次回に必要な書類の説明を受けて次回の予約を取り付けて帰りました。

 

 そして、必要書類を提出して審査を待っていた洋子と武ですが、「まあ、審査には落ちるだろうね。クレジットカードの審査にも落ちたくらいだから。あはははは。」と、本当に軽く考えていたそうです。

 

 ですが、経済的には悪条件のそろったこの夫婦が、なんと住宅ローンの審査に通ってしまったのです。二人とも、まさか審査に通るととは思っていなかったので、急に恐ろしくなってしまいました。

 

 というのも、2LDKのそのタワーマンションの価格は4300万円。

 

 洋子の独身時代の貯金で諸費用と頭金500万円ほど提供するという前提でしたが、住宅ローンで借りられる金額の相場は年収の5倍程度と言われているのに、この場合は10倍以上です。洋子が言うには「たまたま、提出した所得証明が残業が多かった年で405万円みたいな感じで、400万円をギリ超えていた。」こともちょっと関係するのではないかとのこと。営業マンにも、当初「300万円台と400万円を1円でも超えているのでは全然違うから、そこら辺をはっきり知りたい。」と急かされたそう。

 

 月収18万円強なのに、返済額が毎月12万弱という試算が出て、マイホームが買えるとはしゃぐ夫を見て、洋子はノイローゼ気味になったそうです。

 

 洋子は精神病を患っていて、その頃あまり調子がかんばしくなかったので、うまく色んなことを考えることができませんでした。そうこうしているうちに武が重要説明事項を聞きに行き、あとは契約のはんこを押すだけ、というところまで来てしまいました。

 

 洋子は4300万円という数字の重さに寝込んでいたのですが、意を決して、夫に話しました。

 

「私は今のアパート生活でも充分に幸せだよ。4300万円なんて、とうてい払えるとは思えないの。18万円の給料から12万円のローンって考えただけで、耐えられない。今回は諦めよう。私が働けるくらい元気になってから考えよう。」

 

二人はマンション購入を諦めました。武が契約解除の手続きに行ったとき、

「重要事項説明を受けた後に契約解除する人は本当にめずらしいですよ。」

と営業マンに言われたそう。

 

年収の10倍以上の借金。あなたはうれしいと思いますか?怖いと思いますか?