女だから言えること | 引きこもり、精神病からの生還

太ったおじさんみたいなおばあさんの皮肉とメロドラマに満ちた遺言。

自由な蟻と、糸のキレた凧と、モラハラ女

135(いちさんご)の自由な蟻でも聞きながらどうぞ。

 

私はひどい女だ。

 

10歳以上年下の男と、軽い気持ちで付き合うことができるほどに。

そして、彼は私のモラハラに耐え、今となっては私の夫となった。

 

私は彼に出会って、まだ、あいまいな関係の時に、以下の4つのことを彼に伝えた。

 

1,私はだれとも結婚するつもりはない。

2,私は特定の男性とお付き合いする気はない

3,私は精神病(躁・うつ・過食・拒食・人格乖離など)であるために、奇怪な行動を取ることもあれば、寝込むこともある。

4,2~3ヶ月間ほど、寝こむこともあり、その場合、立ち上がることすらままならない。よって、家事はできない。

 

ということだ。

 

 私はキレイな嘘をつけるタイプではない。最後まで嘘をつききる自信がないのだ。だから、恋愛の場面では、面倒なことは事前通告しておくタイプ。これで、OKを出す男性っているの?というような内容ですよね?(笑)

 

 夫は、若くて物を知らなかった。だから、それでもいいと言ったのだ。インターネットで知り合った相手であるため、地方と関東。恋愛をするには遠い。夫のことは可愛いとは思っていたが、なんとなく夫の情熱の圧や、私に対する期待感が怖かった。

 

 「まあ、あなたにはあなたにふさわしい相手がいるよ。」というようなことで、最初は投げ出そうとしたのだが、夫は食い下がってきた。

 「なんで、他人事なの?」「俺たち付き合ってるの?」

 

 みたいなことだったのだろう。もう、記憶も定かではない。それほど、私にとっては軽い恋愛ごっこだったのかもしれない。

 

夫の、私と「付き合いたい」「結婚したい」という勢いに押される形で、私は関東に、うっかり自費で引っ越してきた。夫は関東在住とはいえ、実家だったので、私が部屋を借りて、そこに夫が転がり込むという形になったのだ。

 

正直、お互いの恋愛感情は1~2年でさめてしまうだろうから、そうしたら、夫に実家に帰ってもらえばいいというくらいにしか考えていなかった。ちょうど、関東に住んでみたかったし、という程度。若い男の恋愛だから、1~2年で飽きるだろうというふうにタカをくくっていた。しかし、夫は飽きなかったし、私を飽きさせなかった。それくらいに手のかかる若者であったとだけ言っておこう。

 

 その時、私が幼稚園の頃に離別した母ががんになっていて、私が精神病であることは母にも親戚一同にも隠していたので、母と同じ都道府県に住んでいると、「しっかり者」として認識されている私が、面倒をみることになりかねなかった。

 

 私は、母を安心させてやりたかった気持ちもあったのかもしれない。そして、介護という面倒な状況から逃げまわりたいという気持ちも。

 

 10歳以上年下の若いツバメを母の家に連れてゆき、「この人と結婚することにした。ので、関東に引っ越す。」と報告した。母は私が40歳も近いのに、一人でアパート住まいをしていることを気に病んでいたので、まあ、つばめ君とは、のちのち別れることになっても、その時には、もう母親は死んでいるだろうし、少しくらい「娘は幸せな結婚をしたのだ」という夢を見させてあげようと思った。

 

 遠くに住んでいれば、入籍していようとしていまいと関係ない。バレない。というわけで、結婚はせず、単なる同棲のまま(母には結婚したと嘘をついたような記憶があるが、定かではない。)母は死に、葬式では親戚に夫ではない同居人を「夫です。」と、てきとーに紹介した。もともと、母とも連絡を取っていなかったので、親戚なんか20年ぶりとかそんな感じだったから、それで充分。

 

 私には、結婚・入籍にも離婚にも何のハードルもなかったし、今も、ない。明日、夫が離婚したいと言ってきたなら、「あー、いいよー。」と言うだろう。だって、彼の中で決まってしまったことを、くつがえしようがない。

 

 私はと言えば、何度も、夫に別れてくれ、(私が借りた部屋だから、あなたが)出て行ってくれと、ずーーっと言っているようなモラハラ女。よく、夫は出ていかなかったものだと、感心する。

 

何年も入籍しないまま、放置プレイしていたが、ちょっと入籍しないと出来ないことをやってみたくなって、夫に

「ネットで色々調べてみたら、入籍してないとダメっぽいから、

 入籍届を取ってくるわー。」

っていう程度の感覚で、しばらく前に入籍した。なので、夫から言わせれば、これが私からのプロポーズの言葉だったらしい。。。。まあ、いいけど。。。。

 

私からプロポーズしたことになっちゃいました。

 

そして、「離婚したほうが都合がいいから、籍抜いてー。」と、最近、軽々しく口にする。軽々と、そんなことを言えてしまう私は、結婚というものに全く、重みを感じていないヒドイ女なのだろうな。たぶん。

 

そして、夫は、私が結婚なんかに縛られるタイプではないと知ってしまっている。

「俺、なんか最近分かってきた。」

「ららちゃんは、遅かれ、早かれ、この家から出て行くんだろうなって。」

と、夫が言った。私は

「そんなことないよー。」

とは言えなかった。

 

「そうね。あなたは若いから何度でもやりなおしがきく。。」

私はそう言った。

夫の目は涙ぐんでいた。私は夫によく、こう言われる。

「ららちゃんは、ほんと、糸のキレた凧(たこ)みたいに

 どこに飛んで行っちゃうか分かんないんだからー。心配ー。」と。

 

そうか、私は凧か。。

風よ吹け。そして、私を飛ばせておくれ。