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女だから言えること | 引きこもり、精神病からの生還

太ったおじさんみたいなおばあさんの皮肉とメロドラマに満ちた遺言。

金持ち夫と貧乏妻

何のへんてつもないとあるご家庭。
夫婦ともども60代の、どこにでもいそうな老夫婦。

 

ご縁があって1年に1回くらい、おうちに遊びにいかせていただいています。

閑静な住宅地に一戸建ての家を持ち、一見普通のご家庭。
何回か、ご主人とお話をするにつれ
「この人、結構社会的に地位の高い人ではないか。」と感じるようになりました。


ですが、一見どこにでもいる七三分けの地味なお父さんで、
新橋のいっぱい飲み屋で1000円か2000円で飲んで帰っていそうな身なり。
身なりと見識の広さを総合すると、数10億規模程度のそこそこのクラスの会社で
「部長」くらいまでは経験したことがある人なんだろうな?とは思っていました。

 

そんなことを思っていた時、とあるきっかけで夫と
「ねえねえ、あの人すごくえらい人っぽいから
 ネットで検索したら、名前が出てくるんじゃない?」
と面白半分にご主人の名前を検索することに。(←やじ馬根性丸出しの俗物カップル)

 

すると、そのご主人、
資本金2000億円代/(年商じゃなくて)月商2000億以上の会社の常務取締役で
「半沢直樹」でいうところの「大和田常務」的な立場の人…

知らなかった・・・


そんな規模の会社なので、当然株式も上場されているだろと
私自身の証券口座でご主人の会社の株価を見ていたら、
そこにも常務として名前が。現役バリバリの常務取締役でした…

 

本当に申し訳ない言い方なのですが、そのご主人、立派な家のご出身で
子供の頃から「質素・倹約」という生き方を叩きこまれてきた人なので
ま~、とにかく地味。

 

家も、賃貸でも持ち家でもおんぼろアパートでも何でもいい
着るものもしまむらでもダイエーでも何でもいい
ご飯も食べられればそれでいい、車も走れば軽自動車でもなんでもいい
「人間はこだわりがあるから苦しむんだ。
 こだわりを捨てれば楽に生きられる。」という信念をお持ちになっている方。

 

お金はあるだろうに、飯が食えて、雨風がしのげて
図書館で好きな本を借りることができて
好きなCDを聞くことができればそれで満足だと、おっしゃいますし、
実際に、読みたい本は図書館で借りているそう。
あとは、我が子がどんな(貧しく地味な)生活だったしても
自分の力で食っていけるようになってくれれば、他に望むことはないとのこと。

本当に脱帽です。


それと比較すると奥様のほうは本当にどこにでもいる一般的な庶民出身の主婦。
とはいえ、ご主人をそれだけの地位に押し上げるには、もともと能力も高く
なみなみならぬ努力と忍耐をしたのだろうなと感じさせる迫力のある方。
(生き方がちょっとデヴィ夫人に似ていると思う…)

 

普通にブランド品を買ってみたいという欲もあれば、
マイホームが欲しいという夢もあり、歳をとったら
年に何回かは海外旅行に行けるような生活になりたいという
たぶん、そんな生活をずっと夢見てきたかわいらしい庶民の奥様。
そして、50歳代にしてそれらすべての夢を叶えてしまい
自分が定年してからは年に2回の夫の長期休暇中に、
夫と1~2週間の海外旅行にでかけるという
悠々自適で理想的な老後生活を築いた凄腕主婦。

 

さらに60歳からは自分のやりたかった仕事につきたいと
59歳で、ある資格をあっという間にとってしまい
資格を取った直後にもうその職種の就職先まで決まっていました…
正直、止まったら死ぬんじゃないかと思うくらい働き者です。

 

私自身が肌で感じる本当の意味で成功している人たちの共通点は
そもそも自分が莫大な富を得ようなんて思っておらず
「質素倹約」「家族を大切にする」「他人も大切にする」
こういった地味な行動を何十年もただこつこつと続けている点。

 

他にも、「整理整頓」「早寝早起き」「日記を毎日つける」
「子供は自分で食えるようになるまでは贅沢をさせない」
「うまくいっている時に調子に乗らない」とか
良家の「家訓」や「しつけ」は本当に地味なものばかり。

 

そしてこういった行動が身についている人は
自分で這い上がろうとしなくても勝手に周りが押し上げてくれる
という傾向も。

 

自分の能力にはふさわしくない大きすぎる夢や目標を掲げて
不必要に挫折を繰り返す庶民とは全く違う教育を受けて育っているんだなぁと
ずっと感心しつづけ、憧れ続けています。


ですが、子供の頃からだらしない生活を続けていた私が
もう今さら、そんなきれいな生き方に修正できるわけもありません。


夫婦二人で

「私たちって本当にお金を稼ぐ能力もなければ、
 自分を律する能力もないねヽ(゜▽、゜)ノ」

と、自分たちの無能さをヘラヘラと笑い飛ばせる人生も悪くないなと
やっと思えるようになった40過ぎの春です。